公式PV:https://www.youtube.com/watch?v=fx8d7PYiGfs
歌詞の文字面を眺めるとラブソングのたぐいと勘違いしたくなるかもしれません.私はそうでした.「電話一本でいつでも呼んでくれ」なんて,いかにもです.
かなり個人的な心情の吐露になりますが,私は電話がほんとうに好きではありません.個人的には強く敬遠したい行動の一つです.電話で愛の言葉を語り合うという行動や,それをうたう音楽なども今ひとつピンとこないものがあります.
ところが,この曲は一度聴いて妙なまでに刺さったのでした.自分にラブソングが刺さる日が来たのか,歳でも取ったか?と不思議に思いながら,PV をリピート再生していました.進む戦車に乗りながら悲しげに,しかし力強く歌う吉井さんの姿を,何を歌っているのかよくわからないなぁと思いながら.
ふと思い立って,この曲について Google でかんたんに検索をかけたところ,Wikipedia に以下のような記述があるのを見かけました.
歌詞中の「君」は神のことを指している。
この記述を見て,自分の中の違和感がすっぱりと消えました.ああ,だから「後悔ないようにしとく」んだな,「電話一本でいつでも呼」ばれて良いように,と.
歌詞に秘められた意味のことまで思いを馳せたり,考察をして曲を聴くことはそんなに多くはないのですが,この曲は偶然にも深く掘り当てることとなりました.そして,この背景を明確に捉える前からなお,背後にある「それ」を予感させ私を惹きつけたこの曲の力に感服せずにはいられません.